金融業界 環境リスク開示へ取組強化
生物多様性の保護など、自然環境の保全への関心が世界的に高まる中、金融業界では、自社の事業活動が環境に及ぼすリスクの開示に向けた取り組みを強化する動きが広がり始めていることが報じられました。
自然環境の保全をめぐっては、先月開かれた「COP15」で、各国が取り組む新たな目標が採択されるなど世界的に関心が高まっていて、ヨーロッパの金融機関を中心に気候変動に加え、環境破壊のリスクについても開示しようという動きが進んでいます。
こうした中、三井住友フィナンシャルグループは、自社の事業活動が生態系や水資源などに及ぼすリスクの評価や開示の方法について、来月から損害保険大手とともに研究を始め、将来的には取り引き先の情報開示の支援にもつなげたい考えを示したそうです。
三井住友フィナンシャルグループの太田純社長は「メガバンクは多くの顧客を抱え、環境保全について果たすべき役割は大きい。非財務情報の公開はこれから進んでいくし、世界のルール作りでも主導権を取っていきたい」と話しています。
金融業界では、三菱UFJやみずほなど大手の金融グループがそれぞれ環境破壊のリスクの開示について検討を始めていて、取り組みを強化する動きが広がり始めていると報じていました。